
腰椎だけが腰痛の原因ではない!
これまでは腰椎の異常が主な腰痛の原因として扱われてきました。
しかし「原因不明の腰痛」と診断される患者さんも多く存在します。
それはつまり、腰椎の異常だけが腰痛の原因ではないという事を
意味しているのではないでしょうか?
そして、近年になって腰痛の原因として注目される部位が
少し変わってきています。腰痛の痛みの元となる部位。
それが「骨盤」なのです。
骨盤は土台で背骨は柱
骨盤は、頭や背骨を支える土台とも言える部位です。
この土台に異常があるからこそ、
背骨にも異常が発生する可能性が考えられます。
つまり、この土台となる骨盤を治さない限り、
柱となる背骨を治療しても、また悪くなってしまうのです。
上から順に、頭が屋根、背骨は柱、骨盤は土台といった感じで
イメージしてみてください。
土台が弱ければ、柱は折れたり曲りやすくなってしまいますよね。
建物と同じで、よい柱を立てるには、よい土台づくりからです。
骨盤の構造
背骨の土台となる骨盤の構造を少し詳しく見てみると
骨盤は大きくは3つの骨で構成されています。(下図参照)
左右に腸骨(ちょうこつ)があり、その中心に仙骨(せんこつ)があります。
この腸骨と仙骨をつなげている部分に
仙腸関節(せんちょうかんせつ)というものがあります。
仙腸関節は腰椎のクッション
この仙腸関節は関節と言うものの、ほとんど動くことはありません。
したがって、重要ではないように思えるのですが
実はこの仙腸関節が腰椎のクッションとなって
腰への負担を軽減する役目を持っているのです。
仙腸関節がズレたり動きにくくなってクッション性が悪くなると
腰椎に負担がかかり、腰を痛めることになるのです。
出産後の腰痛、ぎっくり腰、慢性の腰痛症や椎間板ヘルニアも
この仙腸関節の歪みやねじれなどが原因とも言われています。
また、筋肉が固くなることで、骨盤まわりの血流が悪くなり
冷えやむくみ、肥満、生理痛、不妊、便秘などの
腰痛以外の症状に悩まされることにもなりかねません。
これまで重要視されていなかった仙腸関節ですが
これもまた、腰痛の原因として無視できません。
レントゲンとMRIで仙腸関節の異常は見えない
このる仙腸関節の異常は、残念ながらレントゲンやMRIでは映し出せないため
医師もこれを腰痛の原因として断言できなかったようです。
つまり、レントゲンやMRIで画像にできない腰痛こそが
原因不明の腰痛となりうるため、
仙腸関節の異常による骨盤の変形が、
「原因不明の腰痛」の原因である可能性が高いと言えます。
レントゲンやMRIで異常がない腰痛についてはこちら
>>その病院は大丈夫? 原因不明の腰痛と診断されてしまった!
まとめ
いかがだったでしょうか?
もしも、あなたが「原因不明の腰痛」と診断された患者さんなら
あるいは、どこの病院へ行っても治る見込みがないと思っているのなら
仙腸関節の異常による骨盤の変形を疑ってみてはどうでしょうか?
あなたの応援で明日も頑張れます。
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